スクーターの始祖・イタリアンブランドのベスパ

ベスパ(VESPA)とは、イタリアの有名オートバイメーカーであるPIAGGIOが開発したスクーターです。
スクーターの始祖として世界的に有名なベスパの名前は、スズメバチを意味するイタリア語が由来となっています。
もともとPIAGGIOは航空機メーカーでしたが、ベスパは第二次世界大戦後に開発したスクーターです。
1946年、ぷくっと出た蜂のお尻のようなフォルムと、ブンブンとした蜂の羽音のようなエンジン音からベスパと名付けられたことは有名な話です。

ベスパは「女性にも乗りやすい」をコンセプトに、跨がずに乗れるステップスルーを採用、足を揃えたままスマートに乗りこなせるスクーターとして誕生します。
綺麗で可愛らしい外観もさることながら、ベスパにはライダーのことを考えた優しいポイントがたくさんあります。
運転中に小石や砂埃から足を守ってくれるレッグシールドや、パンクしてもすぐに交換できるようスペアタイヤを搭載、フロント部には片持ち式サスペンションが配されており、ベスパはルックスだけではなく、その実用性の高さが世界的ヒットをもたらした原因と言えるでしょう。

ポップなカラーリングがベスパの魅力

ベスパと言えば、可愛くてポップなカラーリングをイメージされる方も多いでしょう。
可愛い若い女性はもちろん、男性が乗ってもお洒落でスマート、さらに言えばシニア世代にも乗りこなせる確立されたデザインが最大の魅力です。

不朽の名作「ローマの休日」でオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックが2人乗りするシーンは未だに語り継がれていますし、日本でベスパの存在を知らしめたのは、探偵物語の松田優作でしょう。
もし見たことがないという方は、ぜひ検索で画像をチェックしてみてください。
1970年代、帽子から足先まで全身黒づくめの男性が、颯爽とベスパを乗りこなす姿は、当時かなりのインパクトを人々に与えたはずです。
そんなベスパは世界中でライセンス生産されるようになり、今もなお世界中で愛されています。

ローマの休日といえば!ベスパ125

ベスパが世界的に有名なスクーターとなったのは、やはり「ローマの休日」で劇中に登場したことが大きいでしょう。
映画で有名になったのは、1951年モデルのベスパ125であり、ヘッドライトがフロントフェンダーの上にちょこんと配されている点が外観の特徴です。
そうした特徴から日本ではこのモデルのことを「フェンダーライト」と呼び親しまれています。

ちなみに、ドラマの探偵物語で「工藤ちゃんの愛車」として使われたモデルはベスパPXで、PXシリーズは見た目はレトロバイクながら、中身は時代に合わせて進化させたモデルとしてこちらも人気があります。
そのため古くてカッコいいものが好きという方は、こちらを選択される方が多いです。

ベスパ