オートバイのすり抜け走行は交通違反?

オートバイが車の横をスイスイと追い抜いて走るすり抜け走行。
車幅の狭いオートバイならではの走行で、渋滞などのときに便利なのですが、危険な行為だともいわれています。

しかしオートバイのすり抜け走行は、車を運転しているドライバーの立場にたつと、目障りでイライラする行為でもあります。
交通違反ではないか?と思う人も多いのではないでしょうか。
しかし、すり抜け行為は一概には法律違反とはいえません。
交差点で左折するために停止している車が発信するとき、左側にいるオートバイが巻き込まれそうになることがります。
このような事故を防ぐためにすり抜け走行をするのは違法とはいえません。

しかし、すり抜け走行は事故につながりやすいので、できる限り行わないほうがいいといわれています。

すり抜け走行が危険な理由

では、すり抜け走行では何が危険なのでしょうか。
走行路の左端を走って右側の自動車を追い越してすり抜け走行をする場合、オートバイのバックミラーやハンドルが、自動車のドアミラーなどに接触する場合があります。
接触の衝撃でオートバイが転倒することもあるので危険です。

また、停止している自動車のドアが突然開いてそれに衝突する危険もあります。

さらに、道路の左端は違法駐車している自動車もありますし、空き缶などの障害物が落ちていることも多いのです。

このような理由からすり抜け走行は事故の原因になりやすいので、できる限り控えましょう。

渋滞時は休憩しよう

しかし渋滞している道路をノロノロとオートバイで進むのは、ライダーにとって負担が大きいものです。
オートバイは2輪で走りますから、低速での走行は車体が不安定になります。
ライダーにとってノロノロ走行は、心身ともに苦痛な行為といえます。
特にゴールデンウィークやお盆、年末年始などでは高速道路が数10キロにもわたって渋滞することは珍しくありません。
さらに雨や夏の炎天下、冬の低温など天候などの条件が加わると、体力が奪われてしまいます。

このような場合は、少々危険であってもすり抜け走行はやむを得ないといえるでしょう。
すり抜け走行をする場合は、割り込み等違反や追い越し違反、安全運転義務違反などの交通ルールに違反しないように注意してください。
すり抜け走行をしているつもりが、追い越しや割り込みなどの交通違反を犯しているケースは意外と多いのです。
また、高速道路で渋滞が続いている場合は、無理してすり抜け走行で進むよりも、サービスエリアで渋滞が和らぐまで休憩をして体力を回復させましょう。

渋滞の中をスイスイと走るすり抜け走行は、オートバイならではの走行です。
ノロノロ運転が苦手なオートバイにとって、少々危険でもすり抜け走行で走り抜けたいと思う人が大半ではないでしょうか。
しかし、安全のためにもやむを得ない場合に限って、十分に周囲に注意を払いながら行うようにしましょう。

すり抜け走行の危険性